大切にしたくて、でも大切にできないみたいな葛藤を書いた 〜父親を題材にしたニューシングル「縁(ゆかり)」〜

2021.6.14
大切にしたくて、でも大切にできないみたいな葛藤を書いた 〜父親を題材にしたニューシングル「縁(ゆかり)」〜

家族や親子の時間を、より豊かにするためのヒントを見つける「Wican FAMILY TIME」。
今回は、シンガーソングライターのヒグチアイさんがご登場。父親を題材にしたニューシングルの制作秘話をお話いただきます。

平成元年生まれ、2歳の頃からクラシックピアノを習い、18歳で鍵盤弾き語りとして活動を開始し、2016年にメジャーデビュー。現在配信中の最新シングル「縁(ゆかり)」は、金曜深夜放送中のドラマ「生きるとか死ぬとか父親とか」のエンディングテーマになっています。
このドラマは、ラジオパーソナリティー・コラムニスト・作詞家と多彩な顔をもつ、ジェーン・スーさんのエッセイを原作にした、家族の出来事と思い出を描いたリアルストーリー。エンディングテーマを担当したヒグチさんに楽曲制作のこと、そして、ご両親のお話を伺いました。

お父さんは優しかった。今は離れて暮らしてるので、さらに優しい

「皆さんこんにちはシンガーソングライターのヒグチアイです。『縁』という曲、もともと『生きるとか死ぬとか父親とか』というドラマに書き下ろしという話をもらってから書いた曲なので、ジェーン・スーさん原作の同じ名前のエッセイを読んで書いた曲なんですけども、私の父親にもちょっとだけ重なる部分を私も見つけて、そういうところを書きました。自分の親だったり、おじいちゃんおばあちゃんでもいいと思うんですけど、とっても近くて離れられなくて、だけど大切にしたくて、でも大切にできないみたいなそういう葛藤を書いた曲にもなっているかなと思います。
うちのお父さんは優しかったと思います。今は離れて暮らしてるので、さらに優しくなってるんですけど、あまりいろんなことを口うるさく言わないし。思い出がひとつあって、私の母親の実家が香川にあるんですけど、私はもともと長野に住んでて、その長野から香川まで帰省するときに車を運転するんですけど、渋滞して13時間ぐらいかかっちゃう場所に家族5人で行ってたんですけど、うちの父親が全く文句を言わずに、その運転をしてたっていうのがその時当たり前だったんですけど、今車の免許取ったりして思うことが、ほんとに我慢強いといったらあれですけど、嫌だとかやりたくないことを言ったことがない人だなと思いますね」

家に音楽が当たり前になかったら、音楽をやってなかったかもしれない

「母親が小学校の先生なんですけど、音楽を教えていた時期があって、うちの父親もサックスを吹いたりとか、アコースティックギターを持ってたりとか、そういう音楽をお互いにやってたところからなんとなく知り合ったところもあるんじゃないかなと。考えてみれば音楽で知り合ったのかもしれないですね。実は全然知らなかったんですけど。お互いに学校の先生でそこから知り合ったというのは聞いたことがあるんですけど。
私は母親にピアノを習っていたりしたので、自然と音楽には触れつつクラシックピアノを習い始めて、という感じだったので家に音楽が当たり前になかったら、音楽やってなかったかもしれないです。
まさか音楽の道に行くと思ってなかったとは思うんですよね。多分クラシックのピアノの先生になるんじゃないか、みたいな気持ちは昔はあったと思うんですけど、こういう風にポップスのほうにいって、それに対しても何ひとつ反対もされたこともないですし、だからといって何か頑張れよとも言われたことないんですけど、たまにライブやったりとかするときに遊びに来てくれたり。意外と応援してくれてるのかな? 応援してくれてるっていうよりは何かこっそり見てくれてるんだなぁっていう感じがしますね」


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